牛肉のC5ランクとは?肉質・おいしさ・価格の判断基準

食材の選び方・基礎知識

牛肉の「C5」は、歩留等級がC、肉質等級が5という牛枝肉の格付表示です。Cは肉質が悪いという意味ではありません。また、肉質等級5でも、おいしさや好みに合うこと、価格が安いことまでは格付だけで判断できません。

Cと5は別々の評価を表しています。C5の意味を正しく知るには、歩留等級と肉質等級を分けて見ることが大切です。

C5は「歩留等級C・肉質等級5」の表示

牛枝肉の格付は、歩留等級と肉質等級を判定し、それぞれを連記して表示します。そのため「C5」は、前のCが歩留等級、後ろの5が肉質等級です。牛枝肉取引規格では、この2つを別々に格付する仕組みが定められています。

Cは部分肉歩留の区分

歩留等級は、枝肉からどれだけ部分肉が取れるかに関わる区分です。歩留等級Cは、歩留基準値が69未満で、部分肉歩留が標準より劣るものを指します。

ここでいうCは歩留の評価であり、肉の味や肉質を直接評価した記号ではありません。「Cだから肉質が悪い」「Cだからおいしくない」とは言えません。肉質を示すのは、Cの後ろにある数字のほうです。

5は肉質等級

肉質等級は1から5までの区分です。C5の場合、肉質等級は5です。ただし、この数字だけを見て、食べたときの味や自分の好みに合うかを決めることはできません。どの項目を評価しているのか、次に確認しましょう。

肉質等級5は4項目で判定される

肉質等級は、次の4項目を判定して決まります。

  • 脂肪交雑
  • 肉の色沢
  • 肉の締まりときめ
  • 脂肪の色沢と質

最終的な肉質等級は、4項目のうち最も低い項目別等級です。したがって、脂肪交雑の評価だけで肉質等級5が決まるわけではありません。肉質等級5と聞いて「サシの量だけを評価した数字」と捉えるのは正確ではありません。

脂肪交雑の基準はB.M.S. No.8以上

肉質等級5の脂肪交雑基準は、胸最長筋でB.M.S. No.8以上です。B.M.S.は脂肪交雑の基準を表す指標ですが、肉質等級全体は前述の4項目で判定されます。

このため、C5の「5」は脂肪交雑の数字そのものではありません。肉質等級とB.M.S.は関連する評価ですが、同じものとして扱わないようにしましょう。

C5だけではおいしさや好みは決められない

牛枝肉の格付は、取引規格に基づく評価です。歩留等級と肉質等級はそれぞれ異なる要素を示すもので、等級が高いほど必ずおいしいという評価ではありません。食肉の格付に関する解説でも、等級だけでおいしさが決まるわけではないと説明されています。

また、C5という表示だけでは、品種、産地、ブランド、部位、販売形態は特定できません。食べ方や好みに合う牛肉を選びたい場合は、格付だけで決めず、購入する商品の表示や説明で、部位や産地など自分が重視する情報を確認します。

A5と比べるときの見方

A5とC5では、どちらも肉質等級は5ですが、歩留等級が異なります。つまり、数字の5は共通でも、AとCが表す歩留等級は同じではありません。

ただし、この表示だけから「A5のほうがおいしい」「C5は必ず安い」とは判断できません。格付はおいしさの順位や小売価格の一覧ではないためです。比較するときは、格付の文字と数字がそれぞれ何を示すかを分けて捉えましょう。

C5の価格は格付だけでは判断できない

C5に限定した小売価格や、C5とほかの等級との価格差は、格付表示だけでは分かりません。今回参照した牛枝肉取引規格にも、C5の店頭価格や価格差を示す情報はありません。そのため、「C5ならこのくらいの価格」と等級だけから金額を示すことはできません。

実際に価格を比べるなら、商品ごとに条件をそろえて確認します。

  • 部位
  • 内容量
  • 販売店
  • 販売地域
  • 確認日

同じ等級でも、これらの条件が違えば、表示された価格をそのまま比較できません。価格を調べる際は、最新の販売情報を使い、どの店のどの商品を比べているかを確認しましょう。

市場相場を参考にする場合も注意が必要です。枝肉の取引相場と、店頭や通販で販売される小売価格は別の情報です。相場を使うなら対象市場や日付、性別、品種などの条件を確認し、枝肉相場をC5の小売価格として読み替えないようにします。

購入前に確認したいポイント

C5表示を見たときは、次の順に整理すると判断しやすくなります。

  1. Cと5を分けて読む:Cは歩留等級、5は肉質等級です。
  2. Cを肉質の評価と混同しない:Cは歩留の区分で、肉の味が悪いという意味ではありません。
  3. 肉質等級5の意味を知る:4項目の判定をもとにした等級で、脂肪交雑だけの評価ではありません。
  4. 商品ごとの情報を見る:品種、産地、ブランド、部位などはC5表示だけでは分かりません。
  5. 価格は条件をそろえて比べる:部位や内容量、販売店、販売地域、確認日が異なる価格を、等級だけで比較しないようにします。

まとめ

C5は、歩留等級Cと肉質等級5を組み合わせた牛枝肉の格付表示です。Cは部分肉歩留の区分であり、肉質が悪いことを示しません。肉質等級5は4項目を判定して決まり、脂肪交雑の基準は胸最長筋でB.M.S. No.8以上です。

一方、C5だけでおいしさや好みへの適合、価格は決められません。購入時は格付の意味を理解したうえで、商品ごとの情報と条件をそろえた販売価格を確認しましょう。